意は気を運び、気は血を運ぶ! 意は、意識または意念のことで、血は、すべての 体液成分 を意図し、意識(意念)を体内にめぐらせれば、気が運ばれ、気は体液分泌を調節してくれるという意味です。
因みに、体液成分とは、間質液(血管外の細胞間を充たす組織間液)や、血漿・リンパ液・脳脊髄液 などをいい、この体液成分は、組織細胞へ栄養分や酸素を送り、免疫や代謝機能を調節し、体内環境を整える重要な役割を果たしています。
体の隅々まで気をめぐらせれば、気は全身の体液分泌を調節してくれるので、やがて体調はよくなり、必ず元気になれます。実際に気功を習慣化すれば、内臓など深部体温や体液成分は生存に適した状態を保とうと、生体恒常性と訳されるホメオスタシス機能 が有効に働き始め、
意識せず(意で気を運ばなく)とも、恒常的に気の流れはよくなり、自然治癒力は高まってきます。ホメオスタシス機能は、陰陽五行 に説かれているところの相生相克関係と同様に、生存に適した諸器官機能の異常が、病気を引き起こすという観念は共通しています。
いわゆる「木を観て森を観ず」ではなく、体の機能は一定のバランスが取れてこそ、健康が保たれるという「全体性観念」で、生体恒常性における自然治癒力も捉えられています。さらに、気功は心と体を別物と捉えず、心が弱れば体も弱り、体が弱れば心も弱るものとし、ならば心を強くすれば、体も元気になるし、体を鍛えれば心も強くなると捉えています。
併せて、人は100歳以上耐え得る機能を備えており、死ぬ直前まで元気でいるための“不老不病 のエクササイズとして、体感気功を位置づけています。過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し… 老いにムチ打ち、息を切らせて走りこむよりも年齢に応じた運動の質と量を見直し、急(せ)いては事をし損じる…
急がず心静かに、じっくり鍛えれば、やがて未曾有の潜在パワーが溢れ出してきます。反復すれば細胞は必ず応えてくれます。それがホメオスタシス機能です。人は、こんな凄い力を秘めてます。だから大丈夫! 必ず元気になれるから…